英語力ゼロからの留学でどれだけ伸びる?②

(この記事は、「英語力ゼロからの留学でどれから伸びる?①」の続編です)

こんにちは!Study Momです。

今回は2回に分けてご紹介する、「英語力が全くない状態でシンガポールへ留学したお子さんの成長」について伺ったインタビューの後編です。留学半年後に転校を決め、新しい学校生活をスタートさせたお子さんたち。その後どのように成長していったのでしょうか?当時の様子を振り返ってお話を伺いました。


・留学半年で転校した先はインド系インター。そこで待っていたこととは?

Q)転校された学校でのお子様の変化や成長の様子を教えて下さい。

A) 転校先はインド系インターナショナルスクールで、カリキュラムは前の学校と同じくIBカリキュラムでした。ただし、同じIBカリキュラムといっても、日本人は別コースに数人のみで、IBコースには自分たちだけという環境、しかも先生も生徒の割合もインド人が8割超えていて、前の学校の雰囲気とはかなり違っていました。宿題の量も多く、毎週の単語テストや各科目のプレゼンテーションの課題が頻繁に出されるなど、一気に勉強モードが強くなりました。

特に前の学校との大きな違いは、英語サポートクラスがなかったことです。

前の学校では、英語サポートクラス(EAL)にたくさんの日本人がいて、親としては英語力の成長が少しもどかしかったのもあり、敢えてサポートのない環境を選びました。でも子供達にとっては、最初は大変だったのではないかと思います。


・転校先で英語力が伸びた!その理由は?

Q) 転校して、お子さんの英語力の変化について教えて下さい。

A) 転校したのは、シンガポールに来て半年が経過した頃で、英語力はゼロの状態から日常会話ができるかな?程度になっていました。そこからいきなりサポートがない環境に放り込まれ、毎日ネイティブの生徒達と同じ内容の宿題をこなさなければならず、学校から帰ると宿題やプレゼンの準備をするという毎日でした。当時はとにかく親子で必死についていく感じでしたが、今思えば、この時期にかなり英語力が伸びたと思います。

英語力が伸びた理由として考えられるのは、日本語を全く使わない環境だったことに加え、前の学校と比べると宿題の量、テスト、プレゼンテーションなどの機会が多かったことじゃないかと思います。

インドの学校では、保護者が宿題の量が少ないと先生にクレームを入れるなど、教育熱心な方が多い印象でしたので、先生も毎日これでもかという感じでオンラインのクラスページに宿題をアップしてきました。

さらに小学校高学年だった上の子の場合は、TEDトークなどのプレゼンテーションの機会が多く、2週間から3週間に一度のペースで毎回与えられたテーマで3分ほどのスピーチを作り、暗記して発表していました。英語の記事を読んだり、まとめたり、声にだしてわかりやすく話す練習をしたことで、語彙力やライティング力、アウトプット力などさまざまな力がついたと思います。

おかげでインド系インター校に転校してから半年ほど経過した頃には、授業内容の大体の内容は理解できるようになっていましたし、友達関係でもかなりスムーズにコミュニケーションをとれていたように思います。


・転校後の家庭での学習内容

Q) より英語に親しめるようになってからのご家庭での英語学習の取り組みなどを教えて下さい。

A) 転校した学校では、宿題や科目ごとの課題に加えて毎週「読書記録」を提出したり、日記を提出する指示があったので、転校前に家庭で取り組んでいたことを引き続き継続する形になっていました。それに加えて、アカデミックなライティング力を強化するための問題集にできるだけ毎日取り組むようにしていました。高学年になると、より論理的な文章を書くことが求められる様になるので、そこの部分は学校だけではなかなか集中して指導してもらうことができないので家庭で取り組みました。


Q) 塾などには通っていましたか?

A) はい。学校に英語サポートクラスがなかったので、文法の理解やライティング、読解力を補強したいと思い、英語の塾へ通っていました。

シンガポール内には日本人向けの英語強化スクールもあるのですが、私たちが住んでいる場所からは離れていたのもあり、無理なく通える場所にある英語塾にしました。

この塾は、シンガポールのローカルスクールに通う生徒用の英語塾で、彼らが小学校最終学年で受けるPSLEテストに向けて力をつけるための塾でした。ローカル校での学年相応の英語力をベースに、文章読解やアカデミックライティング力をつけるという内容だったので、学校、家庭での学習と並行して力をつけるにはよかったと思います。



・インド系インター校の特徴は?

Q) インド系インター校の学校生活はいかがでしたか?

A) インド系インターナショナルスクールは、当然ながらインドの文化に触れる機会が多いのが他のインター校と違うところです。例えば、食堂のお肉料理は鶏肉のみですし、インド料理がメインです。学校の行事もインドの祭典をベースに開催されますし、朝はインドのお祈りをしてからスタートしていました。あとは体育の時間にクリケットのルールを習ったり、ダンスの時間にインド舞踊を踊ったのもインド系インターならではの体験だったと思います。


・転校して1年後にまた転校!?

Q) インド系インター校に通われて、その後また転校されたとのことですが、その理由は?

A)はい。インド系インター校で英語力が伸び、子供達も充実した学校生活を送っていましたが、生徒や先生の大半がインド人で学校生活の文化もインドがベースだったので、より多くの国籍の生徒があつまるインター校への転校を考えました。

3校目の学校は入学審査時に年齢相応の英語力が必要な学校だったのですが、無事に転校することができました。2回目の転校以降は現在まで同じ学校に通っています。


・留学5年経過後の英語力は!?

Q) 現在のお子さんの英語力を教えて下さい。

A) 現在は中学、高校へと進学し、学校生活で英語で困ることは特にないように思います。

ただし、高校卒業から大学進学までを英語ベースのカリキュラムで学ぶ場合には、学年が上がるにつれて学校の授業で求められる英語力はどんどん高くなるので、うちのように完全な英語母語話者ではない子ども達にとっては、積極的に学校内外で英語力をつける取り組み必要がだとも感じています。

どこまで英語力をつける必要があるのかは、このままインター校から大学進学するのか、またはどこかのタイミングで日本の学校に戻る可能性があるのかなど、状況や目標によって違ってくると思います。


・現在までのシンガポール留学を振り返って、いま感じること

Q) これまでの留学生活を振り返っていかがですか?

A) シンガポールにはたくさんのインターナショナルスクールがあり、そのほとんどがIBカリキュラムの学校です。はじめは英語力が全くない状態でスタートして、その後ステップアップのために転校しても、基本的には同じカリキュラムなので、転校を検討しやすい環境でした。

それぞれの学校に特色があり、生徒の国籍の割合や英語のサポート内容や、サポート方法、課外活動への取り組み方も違います。各学校のメリットデメリットがありますが、これまで多様な出会いと経験ができたのは、親子によって実のあるものでした。

我が家の場合は、結果的に3校通っていますが、子供達は以前通っていた学校の友達との関係が今でも続いています。

シンガポールのインター校では転校は珍しいことではなく、子供の気持ちや、習熟度に合わせて転校ができる柔軟な環境であることが、英語力のみならず充実した学校生活を送る上でとてもよかったと思います。


Q) シンガポール留学をご検討中の方へのメッセージをお願いします。

A) 我が家の場合は、英語の準備もせずに、シンガポール留学をスタートしましたが、現在まで子ども達は楽しく学校へ通い、「シンガポールで留学をしてよかった」というのが率直な気持ちです。

英語力に関して言えば、子供の年齢が低い方が学校で求められる英語力も低いので留学しやすいのかなとも思います。ただし学年が上がってからでも、学校の授業にしっかり向き合っていれば、それなりの英語力がつくと思います。さらに英語力がついてからの転校も可能なので、段階を追って目標をつくると、充実した留学生活が送れるのではないかと思います。


ただ、もし留学を検討当初に学校の特徴や転校事情などをもっとよく知っていたら、2回転校する必要はなかったのかなとも思います。

ステップアップのための転校であっても、転校は子供たちの心身にも少なからず負担がかかるものだと思いますので、最初の学校選びは経験者やアドバイザーに色々とお話を聞く機会があるのは大切だと思います。


もし、少しでもシンガポールでの留学に興味がある方がいたら、一度様子を見に来てみたらどうかなと思います。ネットの記事などで色々と情報はありますが、実際に学校見学をしたり、現地での生活を見ると、お子さんに合っているかなど感覚がつかめるのではないかと思います。


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いかがでしたでしょうか?

今回は、英語力ゼロの状態でシンガポールへ留学したお子さんの成長の様子を伺いました。英語力がどれだけ身につくかは、環境などひとそれぞれです。

いろいろな経験者のみなさんのお話を伺うことで、これから留学、転校をご検討をする皆様のご参考になればと思います。


それではまた次回の「ブログ_This is Singapore Life!」をお楽しみに!


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